#エマージング最前線 2026年への地殻変動:先進国の減速と新興国デモグラフィーの逆襲

JPMレポートが示唆する「多次元的二極化」の真意

大手金融機関J.P. Morganが発表した2026年市場見通しは、世界の経済構造が「多次元的な二極化」に向かう可能性を指摘しています。これは単なる景気循環の話ではなく、地政学、技術革新、そして何よりも「人口動態」という根源的な要素によって、国や地域のパフォーマンスが大きく乖離することを意味しています。

私たちが専門とする新興国市場(エマージング)の視点から見ると、この二極化の波は、先進国と新興国の成長サイクルの決定的な分離を促す要因となる可能性があります。

先進国サイクルの終焉と人口ボーナスの対比

長らく世界経済を牽引してきた先進国は、生産性の伸び悩み、高水準の政府債務、そして急速な高齢化という構造的な課題に直面しています。特に労働力人口の減少は、潜在成長率を押し下げる主要因であり、このサイクルは今後も減速傾向が続くものと見られます。

一方で、インドや東南アジア諸国連合(ASEAN)を構成する国々では、全く逆のデモグラフィーが進行しています。例えばインドは、今後数十年間にわたり生産年齢人口が継続的に増加する「人口ボーナス期」の最盛期を迎えています。ベトナムやインドネシアも同様に若年層の比率が高く、これにより内需主導型の持続的な成長ポテンシャルを抱えている状況です。

先進国の消費力と需要が構造的に鈍化する中で、世界の成長ドライバーが人口増加と都市化が進むエマージング地域へとシフトする可能性が高まっている、と分析できるでしょう。

次の成長エンジンとなる市場はどこか?

二極化時代において、投資家は「構造的な成長」をどこに見出すかが重要になります。先進国市場が金利や金融政策に強く反応するのに対し、新興国市場は構造改革、インフラ投資、そして若年層による消費爆発という、よりマクロ的な推進力によって動く傾向があります。

インドのデジタルトランスフォーメーションの加速、インドネシアの資源バリューチェーン構築、ベトナムの製造業シフトなど、各国が独自の戦略で成長経路を確立しようとしています。これらの地域の経済成長率は、先進国を上回る水準で推移する可能性があり、その結果、株式市場や債券市場にも大きな影響を与えることになるでしょう。

ただし、新興国市場には地政学的リスクや為替変動リスクも内包されています。投資判断にあたっては、短期的なノイズに惑わされず、この長期的な人口動態の優位性を見極める視点が求められるものと考えられます。

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