金利サイクルこそがコモディティ価格を動かすメカニズム #マクロ経済 #FRB #金融政策
我々マクロ経済学者は、常に中央銀行の動向、特に金利サイクルに注目しています。なぜなら、金利サイクルこそが流動性の量と質を決定し、その流動性の変化が、株式、債券、そして今回テーマとなるコモディティ(商品)といった全ての資産クラスの価格を決定づける主要因だと確信しているからです。
中央銀行の政策がコモディティ市場に与える影響
ブリタニカの記事では、コモディティの定義や具体例、投資方法について触れられています。コモディティとは、原油、金、農産物など、均質で取引可能な基礎的な原材料を指します。これらはしばしば「インフレヘッジ」として語られますが、その背後には常に金融政策の影があります。
利上げサイクル:コモディティにとっての逆風
FRBがインフレ抑制のために金利を引き上げるフェーズは、コモディティ価格にとって一般的に重しとなります。その理由は主に二つあります。
- 実質金利の上昇とドル高圧力: 金利が上昇すると、ドル建て資産の魅力が増し、米ドル高が進みやすくなります。コモディティは基本的に米ドル建てで取引されるため、ドル高はコモディティ価格を割高にし、下落圧力をかける傾向があります。
- 需要の減退懸念: 金融引き締めは景気を冷やし、工業用金属や原油などの産業コモディティに対する実需が減退する懸念につながります。
現在のFRBは利上げサイクルを終え、高止まりさせるフェーズにいますが、市場が利下げを織り込み始めるタイミングが、コモディティ市場の転機となる可能性があります。
次なるサイクルへの布石:利下げとコモディティ
FRBが将来的に利下げに転じる、あるいは市場がそれを強く織り込み始める時期は、コモディティ投資にとって重要な局面です。利下げはドルの魅力を相対的に低下させ、ドル安を招く可能性があります。これは、ドル建てコモディティ価格の上昇を促す要因となり得ます。
また、利下げは景気刺激策としての側面を持つため、将来的な経済活動の再加速期待、ひいてはコモディティ需要の回復期待を高めることにつながります。特に、実質金利が低下し始めると、金(ゴールド)のような貴金属は顕著に反応を示す傾向が見られます。
マクロ経済学者としての視点
コモディティ市場に注目する際、単なる需給バランスや地政学的リスク(もちろん重要ですが)だけでなく、FRBやその他の主要中央銀行が現在サイクルのどの位置にいるのかを把握することが決定的に重要です。利上げサイクルの終盤で高金利が続く間は、流動性がタイトな状態が続き、コモディティ価格の上昇は抑制される可能性があると見られます。
しかし、インフレ再燃のリスクが明確化した場合や、中央銀行が景気後退を回避するために急激な金融緩和に舵を切った場合、コモディティ価格は爆発的に上昇する可能性があることは、過去の歴史が示唆しています。投資家は、中央銀行の政策声明、特にインフレと雇用の見通しを注意深く監視し、現在の金利サイクルの位置を常に確認することが肝要であると結論づけられるでしょう。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
本記事の内容に基づいて生じた損害について、当ブログおよび執筆者は一切の責任を負いません。
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