JPM見通しに見る2025年半導体サイクル:AIブームは『夏』を招くのか? #産業分析レポート

JPM見通しに見る2025年半導体サイクル:AIブームは「夏」を招くのか?

シリコンサイクルを追う産業アナリストの視点から、J.P. Morganが発表した2025年中間市場見通しを紐解き、現在の産業構造がサイクル上のどこに位置するのかを分析します。

現在のシリコンサイクル:春の終わりと夏の胎動

私たちが追う半導体サイクルは、おおよそ4年周期で変動することが知られています。前回の大きな調整局面(「冬」)を経て、2024年に入り、市場は明確な回復基調、すなわち「春」を迎えたと見ています。この回復を力強く牽引しているのが、生成AI関連の爆発的な需要です。

しかし、J.P. Morganが指摘する「幅広い潜在的な結果」という見方は、このサイクルの回復が従来の均質なものではなく、非常に偏りのある形で進行していることを示唆しています。

AI投資の過熱感は「初夏」の兆候

具体的には、HBM(High Bandwidth Memory)や最先端ロジック、AIアクセラレータといった分野では、すでに需給が逼迫し、設備投資が急ピッチで進む「夏」特有の過熱感が観察されます。需要が供給能力を上回り、価格決定力がサプライヤー側に移っている状況です。

一方で、PCやスマートフォン向けの汎用メモリの一部や、レガシーノードの在庫調整はまだ完全に終了していない側面もあります。この二極化こそが、現在のサイクルの特徴であり、全体としては「春の終わりに位置し、AIセクターが牽引する形で急速に『夏』へと移行している局面」と判断するのが適切でしょう。

2025年見通し:リスクと機会のスペクトル

J.P. Morganの示唆する「幅広い結果」は、2025年がマクロ経済的な不確実性に大きく左右される年になる可能性を示しています。

マクロリスクがサイクル加速のブレーキになる可能性

AI需要は強固ですが、高金利環境の長期化や地政学的な緊張、インフレの再燃といったマクロ経済的な逆風が、AI以外の産業部門における企業支出を抑制する可能性があります。もしマクロ環境が悪化すれば、AI投資の過熱感は続いても、産業全体のサイクルの伸びは抑制される、つまり「夏」の熱気が一部に限定される結果となることが考えられます。

逆に、もしインフレが落ち着き、金利環境が安定に向かえば、AI投資はさらに加速し、他の産業部門の需要も巻き込んで、サイクル全体が本格的な「真夏」へと突入する可能性があります。

結論:警戒しつつも成長を追う

現在の半導体市場は、構造的な成長ドライバー(AI)がサイクルの波を強烈に押し上げています。サイクルは明らかに上向きであり、2025年にかけてさらなる成長を遂げる可能性が高いと見られます。

しかし、投資家は、特定のセクターの過熱感が持続可能なのか、またマクロ環境のリスクが他の部門に与える影響について、冷静に分析を続ける必要があるでしょう。サイクルが「真夏」のピークに向かう前に、予期せぬ調整が入る可能性も排除できないため、警戒感を持ちつつも技術革新の波を追っていく姿勢が重要になると思われます。

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